東京から一番遠い町の、未来に一番近いストーリー 東京から一番遠い町の、未来に一番近いストーリー 市街地レースへの挑戦

それは1枚の企画書から始まった1-1

市街地カートグランプリとの出会い

今から遡ること6年前、2013年9月某日。
島根県江津市にある森下建設の常務(現社長)森下は、
ふと、故郷であり会社の所在地でもある”江津市”への思いを巡らせる瞬間があった。

ー 何か、地域の為に貢献できることはないだろうか。

具体的なアイディアは浮かばなかったが、何かきっかけを探しながら日々を過ごしていた。
そんな中、普段からアドバイスを受けているとあるコンサルティング会社の社長に、その思いを打ち明ける機会があった。

すると社長から、
「何かみんながワクワクして、元気になるような新しいチャレンジをやったらどうか。」
「江津市が元気で活性した町ということをPRできるようなことがいいんじゃないか。」
とコメントをもらう。

ー チャレンジ。みんながワクワクするようなこと。元気で活性した町のPR。どんなことができるだろう。

数日後、コンサル会社の社長から連絡があり再度会うことになった。
会った瞬間、社長から「…こないだの話なんだけど、」と唐突に話が始まる。

「日本初の市街地レースってどうだろうか。」

社長の手から1枚の企画書が渡された。

企画書を開くと、江津市の地図の上に市街地コースが描かれている。江津市シビックセンター公園の駐車場をピットとし、江津市立めぐみ保育園から産業通りを通り、江津市総合市民センターをまわってゴールする市街地を利用したコースだ。(※現在のコース案とは異なります。)

当時の企画書より抜粋 構想初期の江津市街地コース
当時の企画書より抜粋 構想初期の江津市街地コース

市街地=公道レースといえば、モナコグランプリやマカオグランプリが有名だが、それ以外にも世界中のいたるところで開催されている。しかし、日本での前例はまだない。開催しようという動きが全くなかったわけではないようだが、どれも実現には至っていない。
警察から道路使用許可をどのように取得すればよいのか、周囲の市民の合意を得られるのか、少し考えただけでも簡単ではないことが明白だった。

だが、見慣れた江津市街地の地図上に描かれたコースを見て、森下はワクワクしていた。
どんな困難が待ち受けているか想像すらつかないが、江津市がもし日本初のイベントを開催できたら、どれだけ江津市のPRになることだろう。そう思ったら高揚感は高まるばかりだ。

社長はユーモアたっぷりに、少し笑みを浮かべてこう言った。
「常務って暇でしょ?(笑)。もし時間があるなら、地域の為にやってみたらどう?
日本初だから大きなチャレンジかもしれないけど、江津市を知ってもらうこともできるし、きっと地域貢献になると思うよ。その実現のために努力できたら、あなたがこれから経営者として、より大切なものを手にできるよ。」

ー よし、やってみよう。

森下は1枚の企画書を握りしめ、覚悟を決めた。

江津市のコースが描かれた1枚の企画書から、そのストーリーは始まった。

1-2 ストーリーの幕開け へ続く-

グランプリ構想から開催日決定に至るまでの経緯を、ストーリー形式でお届けしていきます。

A1市街地グランプリシリーズは、市街地レースの開催・運営を通して、
SDGs(持続可能な開発目標)を積極的に推進し、社会の持続的発展に貢献していきます。